クレジットカードのキャッシングと消費者金融のキャッシングの違いは？

消費者金融や銀行を利用しない人にとって「キャッシング」と言えばクレジットカードのサービスを思い浮かべるでしょう。ここでは消費者金融とクレジットカードのキャッシングサービスについて比較して、両者の違いについて解説していきます。

そもそもキャッシングって何？

そもそもキャッシングとは英語で「小口融資」を指さす言葉です。銀行などの金融機関が個人に対して行う無担保無保証（正確には保証会社が保証人となります）サービス全般をさして使います。よく同じものとして語られるものに「カードローン」やという言葉がありますが、カードローンは「ローンカードを利用した融資方法」のことを指します。クレジットカードではローンカードの代わりにクレジットカード自体を使うので、どちらともカードローンであるともいえます。
クレジットカードはローンカードを提供しないので「キャッシング」と称することが多く、消費者金融はローンカードを提供することが多いので「カードローン」と称することが多いです。しかし最近では、消費者金融でもキャッシングという言葉を使うようになっています。

クレジットカードと消費者金融のキャッシングの比較

それでは次にこの2つのキャッシングサービスについて、いくつかの観点から比較していきたいと思います。

提供する会社

消費者金融のキャッシングは消費者金融が提供します。クレジットカードのキャッシングは、カードを提供するカード会社が提供しますが、キャッシングサービスを提供するために「貸金業」の登録が必要になるので、カード会社が貸金業の許可を取った上での提供となります。そのため、法律的に言うと両方共「貸金業が提供するキャッシング」となります。

申込方法

消費者金融は全国に無人契約機を設置して即日審査即日発行に対応しています。その他にも電話や郵送、最近ではインターネットでの申し込みも増えてきました。クレジットカードのキャッシングサービスは「クレジットカードに付属するサービスの1つ」のため、申し込みはクレジットカードの申し込みと同時、もしくは手元度に届いたあとに行う事になります。そのため、クレジットカードのキャッシングは即日に対応していることはほとんどありません。

限度額

両者とも申し込みの際に行われる審査によって決められます。最高限度額で比較すると消費者金融は500万から800万と比較的高額で、クレジットカードは300万円から50万円と低額であることが多いです。

金利

消費者金融の金利は限度額によって変動します。プロミスの場合、上限金利は17.8％、法律上20％以上の金利は違法となるので殆どの金融機関は18％を上限としています。逆に下は4.5％で他社もほぼ同等の金利を用いています。クレジットカードのキャッシングサービスは会社にもよりますが50万円で18％など、一定の利率で固定する会社が多いようです。

借入方法

両者とも基本はATM、最近はネットキャッシングも増えてきています。消費者金融の場合、店頭での貸付に対応する会社もあります。

返済方法

両者とも返済方法としてはリボ払いを用いています。ただ消費者金融は意外と引き落としに対応する会社が少なく、口座からの振り込みやATMによる振り込みとなる会社が多いです。
クレジットカードの場合、ショッピング枠の返済と同じように口座からの引きとしが基本となります。
そして追加返済や随時返済は振り込みという形が多いです。
またクレジットカードでは月々の最低返済額を変更することが可能という会社が多いです。

審査内容

どっちらも原則非公開ですが、両者とも信用情報の確認とスコアリング審査がメインとなると一般には言われています。またクレジットカードの場合、入会審査とは別にキャッシングの審査があります。

サービス

消費者金融のキャッシングはメイン商品なので、関連サービスなどが豊富にあることが多いです。クレジットカードのキャッシングは「クレジットカードの追加サービス」に位置づけられていることが多く、キャンペーンを行うこともありますが大々的に行われるわけではありません。

海外での利用

消費者金融でもネットキャッシングなどを使って「日本の口座→海外のATMから引き出し」という方法を取ることができますが、現地でのキャッシングには基本対応していません。クレジットカードのキャッシングは海外での現地通貨のキャッシングに対応し、海外でATMを利用して両替せずに現地通貨を借りられるサービスも付属しています。

消費者金融は「メイン商品」クレジットカードは「サービス」

ここまで比較してみると両者とも「小口融資」の枠で行われるサービスですが、消費者金融は位置づけとしてメイン商品、クレジットカードはメインであるクレジットカードのおまけのサービスという違いがあることがわかります。
そのため、国内外で急にお金が必要になった際に対応しやすいのはクレジットカードのキャッシングですが、国内で初めからお金を借りるという目的で利用するなら消費者金融のカードローンの方が利用しやすくメリットが大きいといえるでしょう。

銀行カードローンも比較してみよう

最近人気が出ている銀行カードローンは銀行がサービスを提供します。銀行と言うのは貸金業ではなく、銀行法に基づく「銀行」という商売なので貸金業の登録はいりません。そのため貸金業にある総量規制がありません。
その他の特徴は消費者金融に似ていますが、金利の面では消費者金融も低金利であることが多いです。逆に銀行のデメリットとして無人契約機を設置している企業が少ないなど、申し込みの面では消費者金融のほうが利用しやすくなっています。

信販会社もカードローンを提供している

クレジットカードなどを提供する信販会社も、ローンカードを提供する方式でキャッシングを提供していることがあります。特徴が会社ごとに全く異なり、クレジットカードのキャッシングサービス専用の契約と言った会社や消費者金融と同じようなサービスを提供する会社、銀行カードローンのように低金利のカードローンを提供する会社などさまざまです。