キャッシングで支払う利息はいくら?金利計算方法について
クレジットカードのキャッシングやカードローンなどの融資全般商品において、利息と金利の計算方法は理解したうえで利用する必要があります。ここではそんなキャッシングの金利や利息の計算方法を解説します。
利息の計算方法は?
キャッシングなどの金利は一般的に「実質年率」で表記されます。これはそのまま1年あたりの割合の事です。そのため、1年あたりの利息を求めたい場合
「元金(借入額)×年利」
で求める事が可能です。
実際の利息は借り入れ期間に合わせて日割りで支払いを行うので、
「元金×年利÷365×借り入れ期間」
で導きだすことが可能です。
プロミスの金利で考えてみる
プロミスのフリーキャッシングの金利は4.5%~17.8%です。この枠の中から利用限度額と審査結果に従って金利が決められます。多少の違いはありますがこれは他社も同じです。
例えば、15%で100万円を借りたと仮定します。その場合
「100万円×15%=15万円」
で1年あたり15万円の利息が必要になります。30日間で完済した場合は
「100万円×15%÷365×30日=約12,328円」
となり、1日あたり約410円の利息が必要になります。
総支払利息は計算が難しい
ここで上げた計算方法で利息の計算は出来るのですが、実際の利息はもっと少なくなります。というのも利息は元金(借入残高)に対してかかるので、毎月の返済の中で元金を減らしていくとそれに応じて利息も減っていくためです。具体的には、以下のようになります。
・1回目の返済:「借入額×金利÷365日×借入れ期間」
・2回目の返済:「(借入額-1回目の返済元金)×金利÷365日×1回目返済後からの借入れ期間」
・3回目以降も同様に繰り返していく
例えば、12回にわたる返済の場合は、これを12回分繰り返さなければなりません。借入額が毎月減っていくので、1回の計算式で算出することが非常に難しくなっています。
そのため、素早く正確な金利計算を行いたい場合は消費者金融ホームページなど利息計算シミュレーションを使ってみましょう。借入れ前に、借入れ予定額、金利、返済期間などを入力するとすぐに毎回の返済シミュレーションを算出してくれます。
利息を少しでも減らすために
利息の計算方法が理解できれば、利息の減らし方というのも理解できます。「元金×年利÷365×利用日数」となるため、元金と年利、そして利用日数が少なければ少ないほど利息が減るという訳です。
キャッシングを利用する際に金利に注目しますが、金利は審査の結果を受けて金融機関側が決める事なので中々思い通りにはいきません。
そのため、少しでも利息を減らしたいというのであれば、まず無駄な借り入れをして元金を増やさないのは当然として、繰り上げ返済などを利用し、少ない日数で完済することが大切です。
出資法と利息制限法により上限金利について
融資の上限金利は2つの法律によってきめられています。
出資法
平成22年6月に出資法の上限金利が引き下げられ、年20%までとなりました。それに伴い、これ以上の金利で貸し付けを行った場合には、刑事罰が課せられます。
利息制限法
出資法とは別に、行政処分の対象となる利息制限法もあります。利息制限法は以下のように借入額に応じて上限が変動します。
法律の改定により生まれた過払い金請求
昔は出資法の上限が29.2%となっており、その金利以下であれば利息制限法の上限を超えた貸付も条件付きで可能となっていました。そのため、利息制限法の上限金利を超えた、貸付も行われていました。しかし、法律の改定により、利息制限法を超えた貸付も無効となったために、その間の金利で利息を支払っていた場合に返還請求が可能となりました。これが過払い金請求です。
たまに聞く「トイチ」って何?
ドラマや小説、漫画などで「トイチ」という言葉が出てきますが、これは「十日で一割」という金利の略です。上記の通り、最高金利は法律で定められているので、「トイチ」は違法であり、合法的な金融機関であればこのような金利は設定しません。これは違法な金融機関、つまりは闇金が設定する金利です。
ちなみにトイチを年利に直すと年365%、つまり一日に1%の利息を支払う必要があります。
しかもこういった闇金は複利(返済日ごとに利息を元金に含む)を用いるので、トイチだと年利3,000%超えというとんでもない数字が出てきます。
このような金融機関は、どれだけ追いつめられていても利用してはいけません。仮に利用してしまった場合などは、弁護士や警察など公的な機関に相談するようにしましょう。
まとめ
・金利は「元金×年利÷365×利用日数」で出せる
・支払い総額は返済状況などで変わる
・金利は借入れ額に応じて、法律で上限が定められている
・トイチなどの闇金は利用してはいけない