消費者金融での借入があると、クレジットカードの審査に影響するって本当?
クレジットカードは便利なので、誰しもが持っておきたいと思うことでしょう。つくる際には審査が必要ですが、キャッシングの経験があると審査は不利になってしまうのでしょうか?
ここでは、クレジットカードの審査の方法とキャッシングの関係について紹介します。
審査の際には、キャッシング状況も含めた「個人信用情報」がチェックされる
クレジットカードをつくる際には審査が必要ですが、どのような審査が行われているかご存知ですか? 申込時に、年収や勤務形態、他社への借入を申告することになっていますが、クレジット会社はそれらの他に「個人信用情報」という情報を照会しています。これは氏名や住所などの個人情報に加え、借入に関する契約内容や返済状況などが記されているものです。「JICC(株式会社日本信用情報機構)」、「CIC」、「JBA(全国銀行個人情報センター)」という3つが指定情報機関として情報を管理しています。JICCは消費者金融会社やクレジットカード会社、信用保証会社など、CICはクレジットカード会社、消費者金融会社など、JBAは銀行、信用組合、信用保証会社、信用金庫などの情報を管理しています。金融機関はこれらの情報機関のいずれかに、自社の借入と返済の状況を報告し、金融機関同士で情報が共有できるようになっています。
参考にする資料は同じなのに、なぜ審査が通るところと通らないところがあるのでしょうか? それは各社の審査基準が異なるからです。審査の際はスコアリングをして合否を判定するシステムも導入されていますが、同じ勤続年数でもA社では5点、B社では7点という採点をされることがあるためです。借入に関しても、審査をする会社によってスコアリングが異なる場合があるのです。
キャッシングでの借入自体より、不利になるのは延滞などの「事故情報」
キャッシング状況も審査の際には照会されていますが、借入をしていても審査に通ることは可能です。では、審査に不利になるのはどのような場合でしょうか? それは、個人信用情報に「自己情報」が記載されていた場合です。事故情報とは、返済の延滞や、複数の消費者金融での借入、債務整理などを指します。審査の際は信用が第一なので、これらがあると、限りなく審査に通るのは難しくなってしまいます。
なお、賃金業法によって消費者金融やクレジット会社でのキャッシング額は、総額で年収の3分の1以下に抑えなくてはならないことになっています。そのため、審査に通ったとしても利用額に制限が出ることも覚えておきましょう。
完済をしていれば5年で借入履歴は消える!
「きちんと返済をしているけれど、審査に通るか不安だ」という方も中にはいるでしょう。もっとも安心なのは、返済期日を守って完済しておくことです。完済日から5年で個人情報からはキャッシング履歴は抹消されるので、審査にも臨みやすくなるでしょう。借入枠が残っていると、まだ利用する予定があると見られてしまうこともあるため、解約まで済ませておくのがおすすめです。なお、債務整理は10年にわたって記載されたままになってしまうこともあります。事故情報を解消したとしても、その後も数年間は不利な状態が続いてしまうことを念頭に置いておきましょう。
また、自身の個人信用情報を確認したい時は、開示を求めることもできます。窓口や郵送、スマートフォンから行うこともできるので、気になる場合は自分で確かめてみてはいかがでしょう。
まとめ
・審査の際に参考となる個人信用情報には、キャッシング履歴も載っている
・キャッシングをすることよりも、延滞や債務整理などの事故情報が問題
・キャッシングでの借入があると、審査に通ったとしても借入額に制限が出る
・完済をすれば、5年後にキャッシング履歴を消すことができる