複数のキャッシングを一本化、「おまとめローン」のしくみやメリットについて解説!
借入れ件数が多くなると支払額も自ずと膨らみ、月々の返済負担は増すばかり。そこで役立つのが、複数のキャッシングを一つにして返済負担を軽くできる「おまとめローン」です。ここでは、おまとめローンの種類や申込み方法、メリット、デメリットなどについて解説します。
総量規制の対象外となる「おまとめローン」のしくみ
複数のローンがあるとき、ローンを一つにまとめるためにまず考えるのが、借り換えです。ただし借り換えとなると、まとめるために必要な分の金額を、別のフリーローンで申し込む必要があります。
例えば、すでに3社(A社:200万円、B社:70万円、C社:30万円)に借入れしているなら、まとめるために必要な資金は、300万円が必要です。
新たにフリーローンで300万円を申し込んだのに、150万円までしか融資が認められなかったとします。
これでは、A社に150万円を返しても、A社にはまだ50万円の残金があり、さらに150万円借入れた分の返済が増えてしまうことになります。
特に消費者金融のフリーローンは、「原則として年収の3分の1を超える新規の貸付をしてはいけない」という総量規制の対象となるので、さらに借入れる場合、融資額は借り換えできる金額よりも少なくなる可能性の方が高いといえるでしょう。
そこで借り換えに便利な商品として登場したのが「おまとめローン」です。
総量規制では例外として「顧客に一方的に有利となる借り換え」が認められています。おまとめローンは借り換えることによって、顧客には有利な借り換えと見なされるため、年収の3分の1を超える貸し付けでも認められています。
上のケースでは、おまとめローンで300万円の融資を受けることができれば、3社すべての借入れを一括返済(完済)し、その後は、融資を受けた1件のみで、返済の負担を減らすことできます。
おまとめローンなら月々の返済額や返済総額を減らすことが可能
たいていの消費者金融では、カードローンで1件当たりの融資額が100万円以下の場合、借入利率は最高利率(実質年率)が適用されます。
複数の借入れがあると、それぞれに高い借入利率が掛かってくるので、月々の返済負担は増える一方です。
おまとめローンは、複数の借入れを一括で返済するためのローンなので設定された融資額が高く、他のフリーローンに比べて借入利率も低く抑えられています。
例えば、複数の消費者金融3社(A社70万円、B社80万円、C社50万円)で、合計200万円を借入れていたとします。各社とも金利(実質年率)は18.0%、借入期間は5年間とすると、毎月の返済額は50,785円、返済総額は3,047,133円になります。
これをまとめるために、例えば、プロミスのおまとめローンで200万円の融資を受けた場合、金利(実質年率)は15.0%に下がり、毎月の返済額は48,000円となって、月々の負担をこれまでよりも低く抑えることできます。
全体の返済総額も2,842,747円となり、204,386円を軽減することができます。
銀行系と消費者金融系、どちらがお得か
おまとめローンは、消費者金融会社のほか、クレジット会社、銀行系のカードローン会社でも扱っています。
一般的に消費者金融系の方は借入利率(実質年率)が高く、銀行系の方が借入利率(実質年率)は低く設定されています。ただし、審査に関しては、一般的に消費者金融系の方は緩く、銀行系の方が厳しいといわれています。また、申込者の年収や職業など、申込みの条件に関しても各社で違いがあるので、よく確認してから申し込むようにしましょう。
まとめ
・おまとめローンは総量規制の対象外
・フリーローンに比べて金利(実質年率)が安いので返済総額が減らせる
・消費者金融系と銀行系では一長一短なので、内容をよく確認しよう